外さない!甘いさつまいもの見分け方とおすすめの品種
秋も深まりさつまいもが食べたくなる頃。スーパーで買ってきたさつまいもが甘くなくてがっかりしたことはありませんか?甘いさつまいもを期待していたのに外してしまうと悲しいですよね。
甘いさつまいもを見つけるためには、選び方のポイントを知ることが大切です。今回は、甘いさつまいもの見分け方とおすすめの品種をご紹介します。
この記事でわかることは以下の通り。
・甘くないさつまいもの見分け方もわかる
・おすすめの品種がわかる
目次
さつまいもが甘くなる理由
さつまいもが甘くなる理由には「熟成」が関係しています。さつまいもは収穫後すぐの状態ではあまり甘くありません。長期間熟成させることで水分が抜けて甘みが増すため、熟成させる必要があります。冷暗所で1ヶ月程度寝かせることで収穫直後よりも甘くて美味しいさつまいもが食べられるようになるでしょう。
さらに、さつまいもは加熱することでも甘さが増します。「β-アミラーゼ」という酵素がデンプンに働きかけることで甘み成分がつくりだされるからです。焼き芋をつくるときは、一番酵素が働く70度前後を保つようにすると良いでしょう。
じっくりと加熱し、70度前後を保つことで甘くて美味しい焼き芋が食べられます。高温で加熱すると酵素が働きにくくなるため温度管理には気をつけましょう。
甘いさつまいもの見分け方
スーパーへ行ったときに確認して欲しい、甘いさつまいもの見分け方についてお伝えします。甘いさつまいもを見分けるポイントは以下の3点です。
・切り口に蜜がある
・ずっしり重い
・表面のツヤと色が良い
では、詳しくみていきましょう。
切り口に蜜がある
さつまいもの切り口に蜜があるものは、糖度が高いといわれています。切り口に飴色の蜜があったら見た目に惑わされずに購入してみると良いでしょう。
ずっしり重い
さつまいもを手に持ったときにずっしりと重いものを選ぶことも大事です。適度な太さと重さは栄養豊富な証拠です。サイズが同じでも軽いさつまいもは中がスカスカの状態かもしれません。
また、細いさつまいもは繊維が多いこともあり、美味しさを求めるなら太くて重いさつまいもを選ぶと良いでしょう。さつまいもの太さはラグビーボールの形を目安にしてください。
表面のツヤと色が良い
さつまいもを選ぶときに確認して欲しい表面のツヤと色。さつまいも全体の皮の色が濃く深い赤色をしていて、ツヤのあるものを選んでください。ポイントは全体を見ることです。
片側の色が薄い場合や皮の色がまだらになっているものは選ばない方が良いかもしれません。色の薄い部分がある場合、さつまいもに栄養が足りていない場合があります。しっかりと栄養が行き渡ったさつまいもの目利きができるようになると良いですね。
選ばない方が良いさつまいものポイント
甘いさつまいもの見分け方と一緒に覚えておいて欲しい「選ばない方が良いさつまいもの基準」についても把握しておきましょう。スーパーでさつまいも選びに迷ったときの判断材料にもなりますよ。選ばない方が良いさつまいものポイントは以下の3点です。
・表面に黒斑がある
・さつまいもから芽がでている
・ヒゲ根が硬い
・傷やくぼみがない
選択肢を増やすことで買い物上手になりましょう。
表面に黒斑がある
さつまいもの表面に黒斑があるものは、低温障害を受けている可能性があります。低温障害を受けたさつまいもは傷んでいる場合もあるため注意が必要です。さつまいもは寒さに弱い野菜であり、低温の環境下では側に黒斑がみられることがあります。
さつまいもから芽がでている
さつまいもから芽がでているものは、芽の部分に栄養が分散されている目安になります。芽の部分に本来届くはずの栄養が吸収されてしまうと、さつまいもの甘さが抑えられてしまいます。甘いさつまいもを見分けるときは、芽がでていないものを選びましょう。
ヒゲ根が硬い
ヒゲ根が硬いさつまいもは、中身が繊維質の場合が多いです。凸凹しているさつまいもも同様に繊維質の可能性が高いのでおすすめしません。
傷やくぼみがない
表面に傷やくぼみがないことを確認するのも重要です。表面に傷があるさつまいもは、水分が抜けて劣化しているかもしれません。さつまいもの表面がくぼんでいる場合も、中がスカスカになっている可能性があるので選ばないようにしましょう。
甘いさつまいものおすすめ品種3選
焼き芋といえば甘くてほくほくのものをイメージされる方も多いでしょう。しかし、さつまいもの種類があり過ぎて選べないということもありませんか?そこで、甘いさつまいもが食べたい方におすすめの品種を3つご紹介します!良かったら参考にしてみてくださいね。
【ねっとり系のさつまいも】安納芋
安納芋の生産地で有名な鹿児島県の種子島。安納芋はねっとりしていて水分が多いので焼き芋として人気があります。とろっとした食感はまるでスイーツ!糖度は40度以上のものもあるため甘さも際立ちます。
内側から蜜があふれてくることもある安納芋は、別名「蜜芋」とも呼ばれています。安納芋は、焼き芋以外に蒸しても美味しいさつまいもです。10月から1月が食べ頃なのでチェックしてみてはいかがでしょうか。
【ねっとり系のさつまいも】シルクスイート
シルクスイートは絹のようになめらかな口当たりのさつまいもです。食べ頃は11月から2月。シルクスイートは、「春こがね」と「紅さまり」の掛け合わせてつくられました。
熟成期間の差がわかりやすいさつまいもであり、収穫直後はほくほくの食感を楽しめ、熟成させると甘くてなめらかな食感を楽しめます。ねっとりの秘密は、長期熟成により粘質へ変化し甘さが増えるから。焼き芋のほかにもスイートポテトにしても美味しく頂けます。
【しっとり系のさつまいも】紅はるか
糖度の高い紅はるかは、焼き芋にぴったりの品種です。紅はるかの食べ頃は11月から1月。じっくり加熱すると糖度が50~60度まで高まります。バナナの糖度は42度なのでさつまいもは果物よりも甘く感じるようです。
柑橘類のように糖度が高くても酸味が高い食品は甘さの感度が弱まるかもしれませんが、さつまいもの場合は糖度が上回るため甘みを存分に楽しむことができるでしょう。しっとりクリーミーな甘さは紅はるかの特徴です。全国で栽培されている品種なので入手しやすさもポイントです。
参考元:農林水産省
いろんな種類のさつまいもを比較したい方はこちらの記事もおすすめです↓
まとめ
今回は、甘いさつまいもの見分け方とおすすめの品種をお伝えしました。甘いさつまいもの見分け方のポイントは「切り口に蜜がある」「ずっしり重い」「表面のツヤと色が良い」です。さつまいもを買ってからがっかりしないためにも、見分け方をしっかりと覚えておきましょう。甘い焼き芋が食べたくなったら、「安納芋」「シルクスイート」「紅はるか」の品種がおすすめです。品種にもこだわりながら選んでみるのも良いですよ。