さつまいもの虫食い対策!美味しいさつまいもを育てる秘訣
さついもの収穫時期になり、ワクワクしながら収穫したら、さつまいもが虫食い状態。丹精込めて育ててきたさつまいもが虫食いだらけだと悲しくなりますよね。また、スーパーで買ってきたさつまいもをカットしたら、断面が穴あきだと調理する気がそがれてしまうかもしれません。今回は、さつまいもが虫食いになる原因と対策についてお伝えします。虫食いのさつまいもが食べられるのか気になる方も参考にしてみてください。
この記事でわかることは以下の通り。
・さつまいもの虫食い対策がわかる
・虫食いのさつまいもは食べられるのかわかる
目次
さつまいもが虫食いになる原因
ミミズがいる土は良い環境といわれ、土をふかふかにしてくれますが、さつまいもを食べてしまう害虫もいます。葉茎を食害するハスモンヨトウ、ナカジロシタバ、エビガラスズメと塊根部を食害するネコブセンチュウやコガネムシ類の幼虫など。それぞれどのような特徴があるのか確認しましょう。
【葉茎】ハスモンヨトウ
ハスモンヨトウは、葉の裏側から食べ始めます。食べられた葉は、白く透けたような状態になってしまうことも。成長すると、葉脈や葉柄を残して穴をあけてしまいます。食べられた後の葉は特徴的なので、発生の目安にすると良いでしょう。卵を見つけたら、摘み取って処分してください。
【葉茎】ナカジロシタバ
ナカジロシタバは、若い葉やつるの先を好んで食べる虫です。葉の裏側を食べるため、小さい穴ができます。成長したナカジロシタバは、葉柄や葉脈を残して食べ、被害が広がるとまるでうちわの骨組みのような状態になってしまいます。
【葉茎】エビガラスズメ
若い葉を好んで食害します。成長すると、葉柄以外の葉をすべて食べ尽くす害虫です。1mmほどの卵を産みつけるのも特徴とのこと。
【塊根】ネコブセンチュウ
細長い根や塊根に寄生する害虫です。根に小さなコブを作るのが特徴的です。ネコブセンチュウの被害が多くなると、数珠状になってしまいます。寄生すると、黒い斑点やくぼみ、ひび割れなどがみられるでしょう。さつまいもが成長する前に寄生すると、さつまいもの形が悪くなってしまうかもしれません。
【塊根】ネグサレセンチュウ
ネグサレセンチュウは、さつまいもの形をいびつにしてしまいます。表面はぶつぶつした褐色の斑点がみられるようになります。寄生すると、つるの成長が阻害されたり、葉が黄色くなってしまったり、全体的に成長が悪くなってしまいます。
【塊根】コガネムシ
コガネムシの幼虫は、植物の根を食べて成長します。さつまいもはコガネムシの幼虫にとって、成長するための大事な栄養源です。コガネムシの幼虫にさつまいもを食べられると、表面がくねくねとえぐられたようになります。表面がぼろぼろになってしまうことも。コガネムシによる被害は多くみられるようです。
【塊根】ハリガネムシ
細長い幼虫が、さつまいもの表面から内側に向かって食害するため、直径1~3mmほどの針金を刺したような円形の痕が残ります。虫に食べられた部分から腐ってしまう可能性があるので、注意が必要です。
【塊根】イモゾウムシ
乳白色の胴体と黄褐色の頭が特徴。イモ虫のようにゆっくり動きます。さつまいもの中身に虫が通った足跡のように粉っぽい道筋がみられます。
虫以外の原因のこともある
虫に食べられたような跡があったら、虫の仕業だと思う方が多いでしょう。しかし、虫食いの原因は害虫だけではありません。実は、野ネズミがさつまいもをかじってしまうこともあるんです。
良い土にはミミズがいるといわれています。土にとって大切なミミズの存在ですが、モグラはミミズを食べるために穴を掘って捕まえます。野ネズミは、モグラが掘った穴を移動しさつまいものそばまで近づき食べてしまうことがあるそうです。
さつまいもの虫食い対策
さつまいもを作る際、土中の有機物が過剰になっていたり、未完熟の堆肥を入れると虫が多くなってしまいます。また、収穫後はさつまいもが残っていないか確認しましょう。残渣が残っていると、虫が卵を産みつける可能性があります。植え付け前に農薬を使うこともひとつの方法です。
さつまいもの葉を良く観察することも大切です。つるの先の若い葉が虫食いになっていないか確認しましょう。確認する習慣をつけることで、素早く虫食い対策ができますよ。
【さつまいもの虫食い対策】
①掘り起こしたさつまいもが土の中に残っていないか確認する
②必要に応じて農薬を使う
③さつまいもの葉を観察する習慣をつける
野ネズミからさつまいもを守るには
野ネズミは、害虫のように農薬が効きません。野ネズミからさつまいもを守るためには、モグラの穴をふさぐことが大切です。モグラの穴を見つけたら、穴を埋めるようにして、さつまいもまでの経路をふさぎましょう。穴に土を入れて野ネズミの侵入を防いでください。
虫に食べられたさつまいもは食べられる?
虫に食べられたさつまいもは食べられます。野ネズミにかじられた場所も、大きめに切り取ってから、しっかり洗って調理すれば大丈夫です。カビや腐っているのではないため、虫に食べられた部分を取り除いて食べてください。
しかし、虫食いのさつまいもの中には、食べられた部分から菌が入ってしまいさつまいもがダメになってしまうこともあります。さつまいもを切ったとき、広範囲に虫が食べた跡があったら捨てた方が良いかもしれません。
まとめ
今回は、さつまいもが虫食いになる原因と対策についてお伝えしました。さつまいもを食害する虫は、ハスモンヨトウやナカジロシタバ、コガネムシなどです。葉茎を食害する虫や塊根を食害する虫がいます。虫の被害を見つけたら、虫を取り除くか農薬の力を借りましょう。虫以外でも野ネズミによる食害の可能性も考えられます。適宜対策を行い、さつまいもを虫から守りましょう。
虫に食べられたさつまいもも食害された部分を取り除けば食べられる場合もあります。さつまいもを虫に食べられてしまったのは残念ですが、虫が食べるほど美味しいさつまいもができたということです。ガッカリし過ぎず、秋の恵みをいただきましょう。