お菓子作りにおすすめ!アヤムラサキの特徴と活用法
焼き芋を半分に割るとおいしそうな黄色い中身が食欲をそそりますが、さつまいもの品種の中には黄色以外にも紫色の品種があります。紫色の品種であるアヤムラサキは、お菓子作りによく使われています。
「アヤムラサキ」をご存じない方も多いでしょう。聞き慣れない品種ですものね。とはいえ、アヤムラサキは色味を活用することで料理に応用可能です。そこで今回は、アヤムラサキの特徴や活用法についてご紹介します。
この記事でわかることは以下の通り。
・アヤムラサキを使うメリット・デメリットがわかる
・アヤムラサキの活用法がわかる
目次
アヤムラサキの特徴
アヤムラサキは、世界初の色素用品種として作られた品種です。アヤムラサキの両親は、九州109号とサツマヒカリ。ふたつのさつまいもを掛け合わせて作られました。主に南九州や沖縄県で栽培されています。特徴的なのは、紫芋よりも色素が多く、加熱しても鮮やかな濃い紫色が残ることです。
アヤムラサキは安納芋やシルクスイートに比べると馴染みのない品種ですが、特徴を知ると料理に活かしたくなりますよ。
アヤムラサキの見た目
見た目は暗い紫色をしています。アヤムラサキを切ると鮮やかな紫色をしているのが印象的です。紫色のもとになっているのは、アントシアニンという色素です。品種改良により色素が多くなっているため、さつまいもの見た目に影響がみられます。
アヤムラサキの味や食感
アヤムラサキは甘さ控えめでほくほくした食感が味わえます。ほかのさつまいもと比べると、甘みがないと感じる人もいるようです。アヤムラサキは糖質自体が少ないため、甘みが期待できないからです。
味を楽しむよりも、紫色の色素を活かした調理法が得意なさつまいもといえるでしょう。そのため、生クリームや砂糖、バターなどを加えたお菓子作りに使われることが多いです。
アヤムラサキの旬
アヤムラサキは9月~11月に収穫され、食べ頃は10月~1月頃です。収穫後に貯蔵期間を設けることで、さつまいもが熟成されるため、収穫時期と食べ頃の時期は若干ズレが生じます。とはいえ、アヤムラサキは甘さが少ないさつまいもなので、貯蔵期間はあまり関係ないのかもしれません。
製菓用パウダーとして加工されることが多いのも要因といえるでしょう。食べ頃の時期以外でも低温管理されたさつまいもが出回るため、1年中手に入れることが可能です。
アヤムラサキの栄養
アヤムラサキとほかのさつまいもとの違いはアントシアニンの量です。アヤムラサキにはアントシアニンが豊富に含まれています。一方、一般的なさつまいもにはアントシアニンがほとんど含まれていません。
アヤムラサキには、アントシアニン以外にも食物繊維やビタミンC、カリウムなどの栄養も含まれています。
アヤムラサキのメリット
アヤムラサキのメリットについて見ていきいましょう!
彩りがきれい
料理に紫色が入るとおしゃれに見えます。アヤムラサキの紫色を上手に取り入れれば、料理上手と思われることもあるかもしれません。天然色素を活用できるので、体にも優しいです。
自分好みの味付けにできる
さつまいも自体が甘さを主張しない分、料理をする人の腕次第で自分好みに甘みを調整できるのもメリットといえるでしょう。アヤムラサキはお菓子や料理など、幅広くアレンジできるので、色味を活かした料理に最適です。
アヤムラサキのデメリット
次に、アヤムラサキのデメリットについてお伝えします。
甘みがない
甘さ控えめなので、そのまま食べると物足りないと感じる方もいるかもしれません。焼き芋にしても甘さが少ないので、甘い焼き芋が食べたい方は安納芋やシルクスイートなどの品種を選んでみてくださいね。
アヤムラサキのおすすめ活用法
アヤムラサキは甘みや糖質が少ないため、焼き芋よりもお菓子やさつまいもチップスなどに適しています。また、ジュースや酢などにも幅広く使用されています。
活用法としては、スイートポテトやいもようかん、サラダやポタージュスープなどがおすすめです。紫色を活かして調理することが、アヤムラサキを活かすコツです。
さつまいもの甘さを活かしたいときは、アヤムラサキにシルクスイートなどの甘いさつまいもを加えてスイートポテトを作ってみるのも良いでしょう。
シンプルにアヤムラサキを薄くスライスしてから、油で揚げれば鮮やかな紫色のおいもチップスが完成します。また、パウダー状のアヤムラサキを使えば、簡単にお菓子の色づけができます。天然素材なので体にも優しいのがうれしいですね。
紫色を活かしたお菓子「焼き芋あんバウムクーヘン」の作り方は、こちらの記事で詳しく解説しています↓
スイートポテトの詳しい作り方は、こちらの記事で解説しています↓
まとめ
今回は、アヤムラサキの特徴や活用法についてご紹介しました。アヤムラサキは、鮮やかな紫色が特徴的なさつまいもです。しかし、甘いさつまいもに比べると甘さは期待できません。
そのため、アヤムラサキは色味を活かした料理に活用するのがおすすめです。スイートポテトやケーキ、ポタージュスープなどに調理すると、アヤムラサキを有効活用できるでしょう。