下痢でつらいときにさつまいもは食べていいの?下痢に負けない腸づくりの秘訣
急にお腹が痛くなってトイレに駆け込んだということは、一度や二度経験されている方もいるのではないでしょうか。下痢の症状は辛いものです。
さつまいもは腸のために良い食品ですが、下痢のときは控えた方が良いことをご存知ですか。
腸に良いさつまいもなのに、なぜ下痢のときは控えた方が良いのか気になりますよね。
今回は、一見矛盾しているように見えるさつまいもと下痢の関係について詳しくお伝えします。
この記事でわかることは以下の通り。
・下痢のときに食べて良いものと悪いものがわかる
・下痢に負けないための腸のつくり方がわかる
下痢が酷くならないように、食べても良いものと悪いものを知った上で、さつまいもで元気な腸づくりをはじめてみませんか。
目次
下痢の症状がみられたときはさつまいもを控えるべき
下痢のときは、さつまいもを控えた方が良いといわれています。
なぜなら、さつまいもには食物繊維が豊富に含まれており、腸のぜん動運動を活発にしてしまうから。
ただでさえ、腸は下痢によって過剰に動いている状態なので、さつまいもの食物繊維が腸をより刺激してしまうことにもなり兼ねません。
また、さつまいもは腸内で発酵しやすい食品であり、腸内でガスが発酵するため腸を刺激することになってしまいます。お腹が張って苦しいときは、腸内でガスが発酵している可能性があります。
よって、下痢の症状がみられたときは、さつまいもを控えて様子を見るようにしましょう。
下痢の症状
健康な方の便は形がありますが、下痢の場合は便の水分が多いので、液状に近い状態です。
実は、通常の便でも水分が70%以上含まれています。
この割合が、80%以上になると「泥状便」90%以上では「水様便」になり、たった10%の変化でも、大きな違いがみられます。
下痢になると、液状に近い状態の便が短い間に多く排出されます。電車に乗って会社へ行く途中、トイレのために電車を降りることになったり、短い時間で腹痛がやってくるのは辛い症状ですよね。
下痢の原因
ストレスや緊張により、自律神経のバランスが崩れてしまうことによって、腸が過剰に反応してしまいぜん動運動が起こり、下痢を発症してしまいます。
また、食べ過ぎ・飲み過ぎで消化が追いつかないときや、食中毒によって体内から悪い菌を排出しようとして下痢が引き起こされます。
人によっては、身体が冷えたときに下痢の症状がみられるようです。寒い日に薄着で外出したら冷えてしまい、お腹の調子がイマイチということもあるのではないでしょうか。
下痢のときにすると良いこと
下痢のときは脱水のリスクが高まるため、こまめな水分補給が大切です。
下痢がもっと酷くなるかもしれないと思い、水分を摂らない方もいますが、下痢のときこそ水分補給を心掛けましょう。
キンキンに冷えた飲み物は腸を刺激してしまうので、白湯やほうじ茶、ぬるめのスポーツドリンクなどがおすすめです。
下痢のときに食べても良い食品と悪い食品を知ろう!
下痢のときは、食品の選び方に注意して、辛い症状を少しでも緩和できると良いですね。
食物繊維は身体に良い成分ですが、下痢のときは腸に刺激を与えないようにするため、控える必要があります。
では、下痢のときに食べても良い食品と悪い食品について詳しくみていきましょう!
下痢のときに食べても良い食品
基本的に消化の良いものを中心に選びます。
おかゆやうどん、卵、豆腐などが適しているでしょう。卵がゆにすることで、一度に栄養を摂ることもできます。豆腐は冷奴よりも湯豆腐にしてお腹を温めるようにしましょう。
さらに、腸に優しいすりおろしりんごをヨーグルトに加えて食べてみたり、手軽に食べられるバナナもおすすめです。
下痢のときは、電解質のバランスが崩れているので、カリウムの豊富なりんごやバナナを無理なく摂取することが大切です。食べられるものを少しずつ摂って、身体に栄養を届けてあげましょうね。
下痢のときに避けたい食品
下痢のとき、腸に刺激を与える食品は摂らないようにしましょう。
たとえば、脂肪分の多いお肉やコロッケ、から揚げなどの揚げ物。腸の中で発酵しやすいさつまいもやがんも、納豆などの豆類。
さらに、消化の悪いラーメン、チョコレートやスナック菓子などのお菓子も控えるようにしましょう。
栄養価の高い玄米も消化に悪いので、下痢のときは食べない方が良いですね。
ほかにも、コーヒーなどのカフェイン飲料や炭酸水は腸に刺激があるので控えましょう。
参考元:株式会社 明治
下痢に負けない腸づくりのポイント
下痢になりにくい腸とは、腸内環境が整っている腸です。
腸内には、善玉菌と日和見菌、悪玉菌が存在しています。
腸内環境を良くするには、3種類の菌のうち、善玉菌が活発に働ける環境を作ることが大事。
善玉菌・日和見菌・悪玉菌とは
善玉菌の代表的な菌は、ビフィズス菌や乳酸菌です。感染を防いだり、免疫を刺激する役割があります。
日和見菌は、身体の抵抗力が落ちると腸の中で悪い働きをするようになってしまいます。
良くも悪くも身体の状態によって変わってしまうのが、日和見菌の特徴です。
悪玉菌の代表的な菌は、大腸菌やウェルシュ菌など。腸内の腐敗や病気の引き金になってしまいます。
加齢や体調不良によっても腸内細菌のバランスが変わってきますが、なるべく善玉菌優位の腸をつくっていくことが下痢に負けない腸づくりのポイントです。
参考元:大塚製薬
さつまいもを食べて元気な腸をつくる
善玉菌が優位に働けるようにするためには、腸内環境を整える必要があります。
そこで活躍するのがさつまいも。
さつまいもには、食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を整えるためにピッタリの食品です。
さつまいもは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれていますが、水溶性食物繊維は善玉菌のエサになるので、腸内環境を整えて善玉菌優位の腸へ導くことができます。
ただし、下痢をしているときは、腸を刺激してしまうのでさつまいもは控えるべきです。
下痢に負けないためには、ふだんからさつまいもを食べて腸内環境を整えておくことがポイントです。
まとめ
今回は、さつまいもと下痢の関係について解説しました。
下痢のときは、腸が過剰に動いている状態です。そのため、下痢のときには消化の良いものを食べるようにしましょう。
さつまいもは、食物繊維が豊富なのでおなかに良さそうな気がしますが、腸に刺激を与えてしまうので下痢のときは逆効果。
しかし、さつまいもには善玉菌を増やす食物繊維が豊富に含まれているため、下痢などの体調不良がみられないときに積極的に摂ることで、腸を元気にすることができます。
腸を元気にすることで、健康的な身体に近づきます。ふだんから、腸を元気にする生活を心掛け、下痢に負けない身体づくりを目指しましょう!