「さつまいもは畑で育てるもの」という常識を覆す栽培方法として、水栽培が注目を集めています。インテリアや食用として一石二鳥の水栽培ですが、メリットやデメリットが気になりますよね。

そこで今回は、さつまいもの水栽培のメリットやデメリット、水栽培のやり方と注意点についてご紹介します。

この記事でわかることは以下の通り。

 

水栽培って何？

水栽培とは、土を必要とせず水だけで育てる栽培方法のことです。育てたい植物の根や茎の一部を水に浸して発芽、発根させます。通常さつまいもなどは、土に植えて育てますが、水栽培の場合は水のみで肥料はいりません。

水耕栽培では肥料を混ぜた水溶液で育てますが、水栽培では肥料を必要としないため気軽に始められます。

 

水栽培のメリット

水と容器だけで作れるさつまいもの水栽培のメリットについてご紹介します。

 

土づくりの手間がいらない

水栽培をすることで、土づくりをせずにさつまいもを育てられます。土から育てる場合、植え付ける前に土をよく耕してから畝を作るため労力がかかります。その点、水栽培では土に触れずに作業できるため、後片付けも簡単です。

水栽培ならさつまいも畑へ行く必要がなく、時間も節約できますね。また、土で汚れずに収穫できるのもメリットのひとつといえるでしょう。

 

室内栽培が可能

土が不要で汚れず栽培できるため、室内で栽培できます。鳥や動物などの被害も心配いりません。畑ほどスペースがなくても作れるので、手軽に始められます。

インテリアになる

水栽培で育てたさつまいもは、部屋のインテリアとしても活用できます。葉が育つと観葉植物の代わりにもなります。可愛らしい容器で育てれば、部屋を彩るインテリアに早変わりです。

水栽培のデメリット

簡単で場所を取らない水栽培ですが、デメリットもあります。

 

さつまいもが収穫できない

さつまいもやじゃがいもなどの根菜類を育てる場合、水栽培では実を収穫することはできません。さつまいもの収穫を楽しみたい方は、畑で育てるのがおすすめです。とはいえ、場所の確保ができない方は、プランターや袋栽培などでさつまいもを育てられるので試してみてください。

 

プランターを使った栽培や袋栽培については、こちらの記事で詳しく解説しています↓
プランターを使って簡単にさつまいもが栽培できる!失敗しないコツとは
さつまいもの袋栽培で準備も簡単！袋栽培のやり方とメリット・デメリット

意外と簡単！さつまいもの栽培方法

さつまいもの水栽培は簡単です！まず、さつまいもを育てる容器を用意し、容器に入る大きさにさつまいもをカットします。さつまいもの断面を1～2㎝ほど水に浸けるようにし、日当たりの良い場所で育てましょう。

3週間ほど経過すると、発芽・発根が確認でき、さらに1週間程度過ぎると緑の葉が楽しめるようになります。

 

【準備するもの】
・深さがある容器（ガラスや陶器、ペットボトルやコップなど）
・さつまいも1本（スーパーで売っているものでOK）
・水

 

【水栽培の方法】
1.さつまいもを切る
2.容器に水を入れる
3.さつまいもの断面を水に浸け、日当たりの良い場所へ移動する

たった3ステップで完了です。作りやすいので、ぜひ試してみてくださいね。

水栽培に成功したあとの活用法

さつまいもはハート型の葉が育つので、観葉植物の代わりとしてもおすすめですが、さつまいもの芽は食べることもできます。きんぴらなどにして食べるとおいしく頂けます。また、芋がらを乾燥させてリース作りも可能です。

水栽培で育ったさつまいもは、土に植えるとさらに成長し、実がなることもあるようです。簡単に作れるので、夏休みの自由研究にも良いかもしれませんね。

さつまいもの茎の栄養やおすすめレシピは、こちらの記事から確認できます↓

さつまいもの茎は食べても大丈夫!気になる栄養と簡単レシピをご紹介

 

さつまいもを水栽培するときの注意点

水栽培は、水に浸けるだけで育てることができます。ただし、水の交換をせずに育てると腐ってしまう場合があります。そのため、毎日水を交換しましょう。もし、さつまいもにぬめりや泡立ちが見られたときも、水の交換をこまめに行うことが大切です。

また、さつまいもの養分を使って育つので、追肥は必要ありません。葉が育ち過ぎた場合は剪定をしながら整えましょう。

 

水栽培はさまざまな野菜に応用できる

水栽培は、さつまいもの他にも応用できます。どのような野菜が育てられるのか見ていきましょう。

 

水栽培できる野菜

薬味としての出番が多いネギも水栽培できる野菜のひとつです。水栽培で育てておけば、必要なときにすぐ使えるので便利です。また、人参や大根のヘタも水栽培できる野菜として知られています。

人参の葉にはビタミンＡやカルシウムなどが含まれているため、捨てずに水栽培にチャレンジしてみませんか。

大根も水栽培で葉を育て、細かく切って炒めれば立派な常備菜になります。豆苗も水栽培で何度か収穫できる野菜です。お味噌汁の具やサラダなどにも活用できますよ。

 

まとめ

今回は、さつまいもの水栽培のメリットやデメリット、水栽培のやり方と注意点についてご紹介しました。水栽培は土を必要とせず、家の中で栽培できるので気軽に始められます。容器とさつまいもを用意し、水をこまめに変えるだけなので誰でも作れる栽培方法です。

緑色の葉はインテリアとして活用でき、収穫後は調理しておいしく頂くことができます。ただし、水の交換を怠ると腐ってしまう場合があるので、こまめに水を取り替えながら水栽培を楽しみましょう。